2012年11月15日 18:18
オリンパスが2012年11月15日に7年ぶりに発売した最新鋭内視鏡システム Evis Lucera Eliteを
当メディカルセンターただともひろ胃腸科肛門科 は 全国初導入 しましたのでここにご報告申し上げます。
今回発売された内視鏡の新たな時代を切り開くEvis Lucera Eliteには、これまでの機種にはない様々な最新技術が搭載されています
全てをここでは紹介しきれませんが、主なものだけ紹介していきます
これまで、経鼻胃内視鏡検査(鼻からのラクチン胃内視鏡)は、太い内視鏡を口から挿入する、経口胃内視鏡に比べて、画質の面で劣るとされてきました。(注:あくまでハイビジョンの最新式の経口内視鏡の場合にのみあてはまります。古いタイプの口からの内視鏡は1世代前の鼻からの内視鏡の画質に劣ります。)
技術の進歩は、より細く、より高画質を可能にしました。今回の新機種においては、経鼻胃内視鏡スコープもハイビジョンに迫る高精度な画像が描出可能になりました。
もし、「(ラクチンな)鼻からの内視鏡は画像が悪いから、(太くて苦しい)口からの胃内視鏡で検査を受けて下さい」という説明をしている施設があるとするならば、それは、単純に最新機種を導入していないからに過ぎません。
これまでの大腸内視鏡では内視鏡の観察範囲(視野角)が前方140度であったのに対し、今回のEvis Lucera Eliteにおいては30度広がり、170度になりました。これにより、これまでしばしば問題となってきた大腸のひだの後ろに隠れた病変の見落としがほとんど無くなります。
また、ライトガイド(光を当てるライト)が従来の2本から3本に増えます。これにより、視野の端や奥の方までの観察がスムーズに行う事ができるようになります。
これまで以上により微細な病変を含めた高精度の検査が可能になります。
当院では、無痛大腸内視鏡とされる、無送気軸保持短縮法による、痛みやお腹の張りの少ない内視鏡検査を施行してきました。
今回の内視鏡は挿入部分の改良により無送気軸保持に必要な、押し引きやひねりの力が先端部に伝わりやすくなり、より安全で快適な検査が可能になりました。
もちろん、NBI(narrow band imaging)の画質も向上しています
特に、食道がん発見において効果が実証されているNBIシステム。当院では経鼻胃内視鏡の際に全例標準で施行しています。もちろん大腸内視鏡の際にもポリープなどの病変に対しては随時施行しています。
Evis Lucera Eliteのカタログはこちら
ELITE総合カタログ.pdf
ただともひろ胃腸科肛門科はクリニックとしては全国トップクラスの年間5300件(胃内視鏡2600症例、大腸内視鏡2700症例)の内視鏡検査を無事故で施行してきております。
それに加えて、オリンパスの新世代を切り開く最新鋭内視鏡システムEvis Lucera Eliteを全国初導入し、ラクチンな経鼻挿入胃内視鏡でも、これまで最高とされてきた経口ハイビジョン並の画質での検査を可能に致しました。
(注:ハイビジョン経口内視鏡を導入している施設は全国でも5%程度しか存在しないので、多くの場合は経口よりも高精度の検査となります)
また、大腸内視鏡においても、視野角向上、ライトガイド強化、挿入部の設計が見直された新機種導入により、よりいっそうの高精度、安全な検査を可能に致しました。
最新鋭機種が全国初導入なのはもちろん、お腹の張る感じがほとんど無いCO2(二酸化炭素送気装置UCR)や内視鏡業務支援システムsolemio endoで診断サポートを行い、ハイビジョン大画面を2画面揃えた検査室など、全国でもこれほどの設備を誇る内視鏡室は現時点では大学病院を含めて日本国内には存在致しません。
今後とも、より一層の安心/安全/高精度の検査を提供していきたいと思います。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。