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2016年7月28日 14:53
当メディカルセンターただともひろ胃腸科肛門科 は 合併症ほぼゼロのポリープ切除手術手技、コールドポリペクトミー を全国に先駆けて導入しており、既に1000件近くを合併症ゼロで行い、その結果を2016年5月12日から14日にかけてグランドプリンスホテル新高輪・国際館パミールにて行われた、第91回 日本消化器内視鏡学会総会にて発表し、高い評価を得ましたので、ここにご報告申し上げます。
大腸内視鏡検査を定期的に受けて、ポリープを全て切除する事により大腸がんの発生率と死亡率は激減します。ところが、その、大腸ポリープの切除時には、腸を傷つけてポリープを切除する処置であるがゆえに、どんな名医でも絶対避けられない合併症として1%程度の後出血(ポリープ切除した傷口からの出血、緊急入院や血を止める内視鏡処置が必要となる)のリスクがあるとこれまでされてきました。
従来の方法(当院以外の施設で行っている方法で)ポリープを切除します
もちろん傷跡から出血しないようにクリップで傷口を縫い閉じますが
腸管の筋層まで傷つけてポリープを切除する手技であるためその隙間から出血して緊急止血再手術が必要になります
この度当院が導入している"コールドポリペクトミー"という切除方式は
このよう大きさのポリープを
腸管を傷つけないでコールドポリペクトミーを行います。(コールド:電気通電により腸管へ熱損傷を与えないという意味)
傷跡も大きくならず、止血のクリップで腸管をさらに傷つけることもなく、術後の出血もほぼセロです
腸管に熱損傷を与えるくらいしっかり切除しないと取り残しが生じるという議論もありますが、しっかりした技術のもと、取り残しなく切除すればこの方式で、ほとんどの場合再発しません。
上記切除部位の一年後です。再発なくキレイに治っていることがわかります。
この"コールドポリペクトミーの手法により、これまで(そして今でも他の施設では)避けられない合併症として仕方のないものとされていた、ポリープ切除後の後出血の合併症は当院ではこれまでの"数%"から"ゼロ"となりました。
1cm弱の大きさまでのポリープ同時3個くらいまでが現在のところ当院で安全かつ確実に合併症ゼロでポリープ切除が可能な限界となりますが、"ポリープ切除に伴う合併症がほぼゼロ"となったのは、術後の負担を大幅に減らすまさに革命的な手技といっても良いでしょう。
これまでの手法は、完全に治すことを優先しすぎていたため、腸管を過度に傷つけていましたが、ハイビジョンシステムと拡大内視鏡の進歩により、腸管を熱損傷で傷つけることなく、その上で、取り残しなくポリープ切除が可能になったということです。
学会発表資料はこちらをご覧ください。
2016/5コールドポリペク .pdf
当院では、無痛大腸内視鏡とされる、無送気軸保持短縮法による、痛みやお腹の張りの少ない内視鏡検査を施行してきております。
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